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平成30年度宅地建物取引士試験を振り返る④

平成30年度宅地建物取引士試験を振り返る第4回目です。

前回2問やりましたが、民法を早く終わらせたいですね。問5はこんな問題でした。 

 

問5 Aは、隣人Bの留守中に台風が接近して、屋根の一部が壊れていたB宅に甚大な被害が生じる差し迫ったおそれがあったため、Bからの依頼なくB宅の屋根を修理した。この場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1.Aは、Bに対して、特段の事情がない限り、B宅の屋根を修理したことについて報酬を請求することができない。

2.Aは、Bからの請求があったときには、いつでも、本件事務処理の状況をBに報告しなければならない。

3.Aは、B宅の屋根を善良な管理者の注意をもって修理しなければならない。

4.AによるB宅の屋根の修理が、Bの意思に反することなく行われた場合、AはBに対し、Aが支出した有益な費用全額の償還を請求することができる。

 

事務管理の問題ですね。選択肢1番から見ていきましょう。

民法の事務管理の章に報酬に関する規定は無いみたいですね。

報酬はどんなときに発生するのでしょうか。例えば、

雇用契約「雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。」(民法第623条)

請負契約「請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。」(民法第632条)

委任契約「委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。」(民法第648条)

とあるように、報酬は、双方に契約などの約束事があるときに発生するのでしょうか。専門的なことは法律家の方々にお任せするとして、報酬を請求できるという規定は無いので選択肢1番は「正しい」です。

選択肢2番を見てみましょう。

「第六百四十五条から第六百四十七条までの規定は、事務管理について準用する。」(民法第701条)とあり、「受任者は、委任者の請求があるときは、いつでも委任事務の処理の状況を報告し、委任が終了した後は、遅滞なくその経過及び結果を報告しなければならない。」(民法第645条)とありますので、Bから請求があれば、AはBに事務処理の状況を報告しなければなりません。選択肢2番は「正しい」です。

選択肢3番を見てみましょう。

問題文に「B宅に甚大な被害が生じる差し迫ったおそれがあった」とあります。民法の規定には、「管理者は、本人の身体、名誉又は財産に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をしたときは、悪意又は重大な過失があるのでなければ、これによって生じた損害を賠償する責任を負わない。」(民法第698条)とありますのでAは善管注意義務を負いません。選択肢3番は「誤り」です。

最後、選択肢4番です。

規定を見てみましょう。「管理者は、本人のために有益な費用を支出したときは、本人に対し、その償還を請求することができる。」(民法第701条1項) とありますので、選択肢4番は「正しい」です。

選択肢4番ですが、「Bの意思に反することなく行われた場合」とありますが、そのような断り書きがあるのは、「管理者が本人の意思に反して事務管理をしたとき~」の規定が民法第701条3項にあるからでしょう。

この問題は「誤っている」ものを選ぶので、正解は選択肢3番です。

第4回目はこれで終了です。

投稿日:2018/12/03   投稿者:野口 大輔