伊丹市の旧地名④ 荒牧
伊丹市の旧地名 今回は、荒牧です。
荒牧の地名の由来については、一説に昔この地に牧場があったことからと言われます。また、
他の説には聖徳太子がこの地の河岸の柳で十一面観世音を刻んで仙柳山容住寺を建立し、付近
を開墾して寺田とした時、初めて種を蒔いた地を「アラマキ(新蒔)村」と称したことからと
も言われています。
荒牧1丁目~7丁目の旧地名のうち「三ノ坪」「九ノ坪」は川辺北条の条里地割の坪地名が残
ったものです。また、荒牧には用水として「堂ケ本池」「上ノ池」「下ノ池」がありました。今で
は埋め立てられて、それぞれ大型店舗、大学、中学校の用地となっています。
荒牧南1丁目~4丁目の旧地名のうち「城里ノ前」「鍵田」「黒丸」「土橋」などは中世の館(城)
「長野」「桑田」「下田ノ口」「御影」など、天神川までの間には、昭和17年(1942)に国が
土地を買い上げて「大阪陸軍獣医資材支廠長尾分廠」をつくり、軍用馬の蹄鉄や医療品などの生
産・管理を行っていました。
地図に表示していますように多くの旧地名がありましたが、平成11年7月5日より荒牧1丁
目~7丁目として、平成13年11月5日より荒牧南1丁目~4丁目として、住居表示を実施し、
使われなくなりました。
この表示板は、これらの旧地名を永く後世に伝えるために作製したものです。(原文ママ)
この看板の所在地は、写真をご参照ください。
投稿日:2022/03/21 投稿者:野口 大輔